貿易事務に転職したい!でも…どんな資格・検定を持っていれば有利なの?

貿易に関わる仕事って、資格がないとできないんじゃ…?
といったイメージがありますが…
実際のところはどうなんでしょうか?
世の中には、たくさんの資格がある中で…
特に、貿易に特化した資格ってあるのでしょうか?
今回は、貿易の仕事や、貿易事務を目指したい方のために…
「貿易の仕事・貿易事務で必要な資格」についてご紹介いたします。
この記事の【見出し】
「貿易の仕事で必要な資格」ってどんなのがあるの?
まずは、「貿易の仕事」という大きなくくりで必要な資格についてご紹介していきますね。
簡単に取得できるものから…
しっかりと勉強しないと取得できないものまで…
今後、貿易に携わる予定なら、何か1つでも取っておいた方が有利になってくるでしょう。
☞ 貿易実務検定®
その名の通り…「貿易事務をするための資格(検定)」と言っても過言ではありません。
2015年以降、難易度は「C~A級」の3段階に設定され…
まずは、「貿易実務検定C級」からのスタートとなります。
合格率はだいたい50%前後で…年5回も検定試験が実施されます。
「C級」の合格で、次は「B級検定」となり…
合格率はだいたい40%前後で…年3回の試験。
そして、最上位の「A級」は…
合格率はだいたい30%前後で…年1回の試験。
となっております。
もちろん、貿易事務として働く前に取得していることが理想的ですが…
受検される多くの方は、実務経験を積んでから、会社の指示で取りに行く傾向にあるようです。
ただ、世間的な貿易市場の拡大も後押して、今かなり受験生が増えてきている検定ですので…
早めに受検しておいた方が、楽かもしれませんね!?
☞ 通関士
「貿易の仕事」の代名詞とも呼ばれる「通関士」という国家資格。
これはどんな資格かというと…
貿易…つまり、輸出・輸入する際に、税関での手続きを代行できる資格のことです。
基本的に、「税」の付く業務を行うには、資格が必要なんですね!
「税理士」や、「公認会計士」などもその1つです。
つまり、合格率もそんなに高い訳ではなく…
平均しても、毎年の合格率は10%前後…。
検定試験の内容は、実務経験がある方が有利なものもあるうえに…
5年以上、通関業務に携わっていると所定の科目が免除となるため
通関業者などで働きながら取得するケースが多いようですね!
☞ TOEIC®
資格と呼ばれるものではありませんが…
英語の語学力をはかるためのテストですので、採用活動には多く影響してきます。
一般的に、貿易関係の事務ワークだけの場合は…
● TOEIC 600点以上
総合職や、貿易事務でも「コレポン」と呼ばれる連絡係などの業務を任されるためには…
● TOIEC 735点以上
というハードルが課せられるケースも。
とにかく、TOEICは、1点でも多くの点数を取っておく方が有利となります。
☞ 日商ビジネス英語
「日商」と名前の付く資格は、「商工会議所法」に定められた統一基準に則って、全国で開催される公的な検定のことを指します。
つまり、「日商ビジネス検定」は民間資格とは格が一つ上の検定となりますので、取得していて損はありません。
3級から始まって、1級まで…。
ビジネス英語検定ですので、英語で実務をすることが想定されている分…
TOEICよりも実践的で、取得していると、就職には有利だと言われています。
また、貿易事務ならではの…
- インボイス
- パッキングリスト
- 船荷証券(B/L)
- 信用状(L/C)
なども検定の範囲に含まれるため…
3級レベルに合格できていれば、入社した後もスグに実践で使えるだけの基本スキルは身に付くことでしょう。
☞ 国際航空貨物取扱士資格
「国際航空貨物取扱士資格」とは…
航空貨物の運送知識や、業務的なスキルを保有している証明になる資格のことで…
通称、「IATA DIPLOMA」(INTERNATIONAL CARGO AGENTS TRAINING PROGRAMME)とも呼ばれています。
※「国際航空貨物取扱士資格」は、基礎コース・上級コース・危険物コースの3つの資格に分かれています。
この資格は、日本国内だけに有効な資格ではなく、世界中の受験者が同じ試験問題に挑戦するため…
列記とした国際的資格となります。
しかも、毎年、世界中で約5万人が受験し、うち約3万人が取得している資格ですので…
意外とそこまでハードルが高いものでもありません。
航空貨物を取り扱う代理店では、店舗を出店するためには、2名以上、この資格を取得している者が必要となりますので…
国際航空貨物取扱士資格を持っていれば、採用試験でも優位になることは間違いないでしょう!
直接的ではないにしても…持っておいて損のない資格とは?
ここまでご紹介した5つの資格は、貿易事務として働く上ではかなり有利となります。
が…
これ以外にも、持っておくことで、面接時にアピールになる資格・検定がありますので…
ご紹介しておきましょう。
貿易事務でも有効的!?英語系資格・検定
やはり、「貿易=英語力」というイメージがあるため…
英語系の資格や検定に合格・取得していることは、何もないよりも優位になることは間違いないでしょう。
例えば、先ほどご紹介した…
☞ TOEIC®
☞ 日商ビジネス英語
この2つも英語系の検定としては、ベタではありますが…それ以外にも…
☑ 英検(実用英語技能検定)
☑ TOEFL
☑ GTEC
☑ IELTS
☑ TEAP
☑ 実用英語技能検定
☑ 全国通訳案内士試験
☑ 国連英検(国際連合公用語英語検定試験)
☑ ケンブリッジ英語検定
☑ ビジネス通訳検定(TOBIS)
☑ ビジネス翻訳資格 など…
今回ご紹介したものは、就職として有利になる検定です。
細かいものを入れると、他にも数えきれないほど多数の検定試験がありますが…
どうせなら、就職や転職、今後の進路で有利になる検定を取っておく方が良いでしょう!
持っていればアピールにも!?パソコンスキル系資格・検定
英語系資格・検定も重要ですが…
私はこれくらいPCスキル(Excel・WordなどのOffice関連)がありますよ!というアピールに使えるのが…
マイクロソフトオフィススペシャリスト(MOS)
が代表的です。
他にも…
☑ 日商PC検定
☑ Word文書処理技能認定試験
☑ Excel表計算処理技能認定試験
☑ P検(ICTプロフィシエンシー検定試験)
などがあります。
貿易事務とは直接的ではないにしても、持っておくとアピールポイントの1つになることでしょう。
貿易事務の資格は就職してからでも遅くない!?
これまでご紹介した資格や検定などは、持っておくと就職や転職活動に有利になることでしょう。
ですが、だからと言って…
貿易事務になるためには、1つでも資格取得や検定合格しておく必要があるのか?
と聞かれれば…
答えはNo!です。
絶対に必要な訳ではありません。
特に…「貿易実務検定®」や「日商ビジネス英語」などは…
文中でも何度か触れましたが、実務経験を経てから資格取得したり、検定受検されるケースも多い検定です。
誰もかれも、就職前に取得している訳ではない!
ということは覚えておきましょう。
但し…「TOEIC®」は絶対条件!?
貿易事務になるためには、1つでも資格取得や検定合格しておく必要があるのか?
と聞かれれば…
答えはNo!です。
と断言しておいて何ですが…
TOEIC®だけは、就職・転職前にチャレンジしておくべきです!
というのも…
まず、「TOEIC®」は、就職試験の条件として点数を提示する必要があります。
一度も受験したことがありません…では、さすがに門前払いを受ける可能性も出てしまいます。
貿易事務として働くつもりがあるなら…
最高750点以上を目指して、最低でも600点を超えられるまでは受検し続けましょう!
まずは、このラインが貿易事務として働くスタートラインとなります。
他にも…
「通関士・国際航空貨物取扱士資格」の2つの資格は、それを取得することで業務の幅がかなり広がりますし…
資格を持っているだけで、給料アップなどの査定ポイントにもなります。
また、働きながら取ることも可能ですが…
誰でも受かるレベルの資格試験ではありませんので、できれば時間のある在学中や…
転職前などに、試験勉強はある程度しておいた方が良いでしょう。
まとめ
貿易事務に必要な資格・検定…
必ず受けておかなければならないのは…TOEIC®くらいですね!?
今現在、どの資格・検定を持っているか…も大切ですが…
就職する際に「どんなことでもやる気があります!」アピールができるか!?
が何よりも大切です。
これから、貿易の世界で生きていく!
そのために、資格を取る必要があるなら、どんどんチャレンジしていきたい!
という意気込みを、就職面接などで伝えられれば、好印象かもしれませんね。